植物タンパク加水分解物

プロテアーゼ、グルタミナーゼにより、植物タンパク加水分解物のうま味をより引き出します。

植物タンパク加水分解物とは

植物タンパク加水分解物は植物由来のアミノ酸やペプチド、塩などを含む調味料の一つです。スープ、ソース、肉製品、スナックなど多くの加工食品の味を際立たせています。

植物タンパク加水分解物の原料

植物タンパク加水分解物は小麦、大豆などのタンパク質を多く含む植物素材を原料に製造されます。例えば小麦は約15%のタンパク質を有し、その大部分を構成する小麦グルテンはグルタミンを32%~53%と最も多く含みます1)2)。 

植物タンパク加水分解物の製法

製法は主に2種類あり、酸もしくは酵素による加水分解が利用されます。
酸加水分解は非特異的で強い分解力によりアミノ酸を多く生成します。一方で酵素分解は特異的な分解のためペプチドも多く生成され、それらがさらに複雑な風味をもたらします。特に酵素の種類や組み合わせによって風味を変化させられるため、お客様の求める風味に近づけることもできます。
更にグルタミンを非常に多く含む小麦グルテンを原料とする場合、グルタミンをうま味成分の一つであるグルタミン酸へ変換するグルタミナーゼを使用することで、よりうま味の強い分解物を調製することが可能です。 

植物タンパク加水分解物の利用目的

植物タンパク加水分解物は食品に強いコク味が感じられるようになり、美味しさが引き立つといわれています3)。加工食品の風味を特徴づけるために多くの加工食品に利用されています。 

天野エンザイムが提供するソリューション

天野エンザイムは豊富なプロテアーゼ製品を有しており、お客様の求めるタンパク加水分解物を製造することが可能です。

うま味をより強く

プロテアーゼAN「アマノ」100SD、プロテアックス、グルタミナーゼSD-C100Sはグルタミン酸を多く含む植物タンパク加水分解物を製造するために適しています。分解力の高いプロテアーゼAN「アマノ」100SDやプロテアックスは小麦グルテンや大豆タンパクからより多くのグルタミンを生成し、グルタミナーゼSD-C100Sはグルタミンを効率的にグルタミン酸に変換することで、よりうま味の強い植物タンパク加水分解物を製造可能です。

食塩を低減させる

植物タンパク加水分解物を酵素分解により製造する際は、長時間反応の場合が多く、雑菌汚染が懸念されます。従来であれば高濃度の食塩を添加することで雑菌汚染を抑制します。しかしこれでは食塩を多く含んだ製品になり、減塩のニーズに対応できません。プロテアーゼHF「アマノ」150SDは雑菌汚染が抑制される酸性条件下でも高い分解力を有しているため、食塩を添加せずに雑菌汚染を抑制しながら植物タンパク加水分解物の製造を可能にします。

参考文献・引用論文

1) Cereal Chemistry. 2023;100:23–35.
2) U.S. DEPERTMENT OF AGRICULTURE FoodData Central
3) Janpan Hydrolysed Protein Association (https://www.aminosaneki.gr.jp/)

ソリューション一覧

アミノ酸遊離 うま味増強 食塩低減
プロテアーゼAN「アマノ」100SD
プロテアックス
プロテアーゼHF「アマノ」150SD
ペプチダーゼR
グルタミナーゼSD-C100S

アプリケーション資料

酵素の活用分野(アプリケーション)と当社製品に関する、様々なアプリケーション資料を用意しております。お気軽にリクエストをお送りください。

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